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北上しいたけ園は伝統的な栽培方法で美味しい北海道産原木椎茸を生産しています

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原木栽培とは?explanation

原木栽培とは何か?と言う疑問を、順を追って説明いたします。

栽培手順

↓目次ボタンをクリックすると、それぞれの栽培手順に飛べます↓

@原木の調達

森林組合でのナラ材選び出し

まず、椎茸原料と成る原木の確保から初まります。
地元の森林組合のドバ場から、原木となる、ナラの木を選び出して集めます。この時の原木の長さは240cmもあります。
それを90cmの長さに切ります。切った後には必ず半端な短い材が出来ます。
余った半端材は、冬場の薪ストーブの燃料として使っています。

原木選定トラック積み込み

90cmに切り出した原木は、

鉄製のワクに詰めます。1ワク辺り、平均90本ほど入ります。
原木のワク詰めを繰り返し、数百ワク詰めます。
ある程度、詰め終わったら、そのワクを運ぶ作業に入ります。
原木がぎっしりと詰まった、1ワク700`ほどもある鉄製のワクをトラックに積み込みます。
そして、森林組合から我が家の、植菌作業を行うハウスまで6kmの道のりを走ります。
その他の調達方法としては、原木を切り出している林業者にナラの木を90センチに玉切りにしてもらい、山から運んで来ていただいております。

A種菌の植菌

原木の運びこみ

トラックで運ばれた原木は、植菌する為の専用のハウスに運びこまれます。
太い原木が入ったワクや、細い原木が入ったワクをバランス良く配置していきます。

原木穴あけ菌の植え込み

原木をワクから一本一本取り出して、

ドリルで穴を開けて行きます。
我が家では、直径12.5mmのドリル刃を使って、4cmの深さで穴を開けます。
穴を開ける原木は、多い日だと半日で800本開ける時もあります。
さすがに疲れます(^^;)。
次は、穴を開け終わった原木に菌を植え付ける作業です。
エアーピストン式の植菌機で、菌を穴の中に植え付けていきます。
この機械は、1台辺り1日350本ほど植える事が出来ます。
菌を植えた後、その上から乾燥防止のために、ロウを塗ります。この作業の事を封蝋作業と呼びます。
ロウとは、ろうそくのロウと同じ様なものです。

B原木のホダ化

原木のホダ化管理作業

封蝋の作業が終わったら、その原木を右の写真の様に井桁積みに積んで行きます。
この様な作業を繰り返して、ハウスの中が、原木で満タンに成るまで丁寧に積んで行きます。
他の植菌専用ハウスでも同じ様に、植菌して積んで行きます。
植菌作業が全て終わったら、今度は原木に植えた菌を蔓延(植菌した菌が原木に移り、伸長し始める事)させる作業を開始します。業界用語では「活着」(かっちゃく)と呼ばれています。

ホダ化の進行伸張点検

植菌して1週間ほどすると、

封蝋した部分が白く成ってきます。菌が元気に生きている証です。
菌を原木に蔓延させる湿度管理は多すぎても少なすぎてもいけません。
絶妙なバランスが大事なのです。また、植えてしばらくは、水も極力控えます。菌が水を求めて、原木の芯の方まで食い込ませるためと、原木そのものが生きようとして、カルスを出して植えた菌を外に押し出してしまう現象を防ぐためです。
ある程度、原木に菌を蔓延させたら、菌の蔓延具合をはっきりと確認するために、伸張点検と言うものを始めます。原木を鋸で切断して、その断面を確認し、菌の伸張具合を直接目で確認するためです。
菌を植えたその周りを中心に原木の導管を通って横に1次菌糸が伸びて行きます。導管以外の縦や心材は、蔓延するのが非常に遅いです。

C浸水&水揚げ発生作業

菌が蔓延して行き熟成して行く過程

1次菌糸が伸びて原木の木口に到達すると、白い菌糸紋が出てきます。時間が経つにつれて木口を覆い、やがて茶褐色に成ります。これを褐変と言います。褐変してくれれば雑菌が付き難く成るので一安心です。
そうして、6ヶ月の期間を得て原木に菌が蔓延して、椎茸が出る様に成ったものを「ホダ木」と呼びます。
ホダ木の木口が画像右端の様に成ったら完成です。

浸水発生作業井桁積みに展開

出来上がったホダ木は

鉄製のワクに入れて、椎茸を発生収穫する為のハウスに運びます。
そしてハウス内の温度管理された水槽に一昼夜水漬して、翌朝水揚げします。
水揚げした原木は、ハウス内に設置してあるトロッコに乗せて、レールの上を移動し、所定の位置に滑らせる様に運んで、そこで井桁積みに積んで行きます。
その作業の事を我々はホダ木を展開すると呼んでいます。
展開して、4〜5日過ぎると、ホダ木から芽が出てくるのを確認出来ます。
無事に出てきてくれた時が何よりも嬉しく、今までの苦労も吹き飛ぶ様です。

Dキノコの発生

発生

積算温度が十分に取れていて、浸水の温度や水揚げした後の温度が、椎茸菌に適していれば、この写真の様に、ホダ木(原木)から勢い良く芽が吹き出して来ます。
秋は、椎茸が発生させやすいので、比較的簡単に発生させられます。
しかし、夏場の管理は結構難しいです。

原木からキノコの発生収穫後の養成

夏場に、椎茸の芽数が減る原因は、

水漬け前の芽作り操作の難しさと、水揚げした後の温度が椎茸菌には適さない温度だったりする事が原因です。その為に、我が家では、夏場に高温菌をメインで使いそれ以外の季節は中温菌をメインで使っています。
ホダ木(原木)から無事に芽切りしてきた椎茸は、5日程で収穫が出来る大きさにまで成長します。
そしてついに収穫の時を迎えました。
待ちに待った瞬間です。見るからに美味しそうです。
収穫する際は、なるべく傷つけない様に丁寧にもぎ取りますが、もぎ取りに、失敗したら悲しく成ります。
失敗とは、収穫の際に手を滑らせて、茎だけ残して傘だけをもぎ取ってしまったりした場合等です。
収穫が終わったホダ木(原木)は30日〜40日間、温度をとってゆっくりと休養させます。休養中は、ホダ木が乾かないように水を与えたりします。

E収穫

収穫して直ぐに選別します

原木(ホダ木)から手作業で、もぎ取り収り、カゴやコンテナに入れて収穫します。
収穫した椎茸は、選果場で直ぐに冷やされ、速やかに選別にかかります。
選果場の中は、椎茸特有の香りでいっぱいに成ります。

選別包装出荷

選果場で選別して、

規格分けして機械包装後に箱詰めします。
一見、簡単な様に見えますが、自然の物である椎茸は、形や大きさ、重さや色等、同じ椎茸は一つもありません。規格分けする際は、互いに似たような大きさや巻き目の椎茸を選んで組み合わせてトレーや袋に詰めています。
規格分けして箱詰めされた椎茸は、運送会社に委託し、それぞれの場所へと運ばれて行きます。
そして、市場や店頭、もしくは直売を通して個人宅に直送されて、皆様のお手元へと届きます。

現在主流の菌床栽培との違い

原木栽培とは普通、コナラなどの広葉樹を長さ90cm位に切ったもの(原木・ゲンボクと呼びます)にドリルで穴を開けて菌を植え付けて栽培管理します。
半年位でシイタケが出るようになります。原木に菌を植え付け、半年くらい経過して、椎茸がでるようになった物を「ホダ木」と呼びます。ホダ木を適正に管理すると、約1〜2年間発生し続けます。
現在、市場流通の1割になってしまった原木栽培。
しかし原木から収穫する本物の椎茸だけが本当に美味しく、うまみとアミノ酸たっぷりのシイタケになれるのです。
又、低カロリーで、食物繊維もたっぷりなのでダイエットにも最適と言えます

木から出てくるものがキノコ原木しいたけ

現在主流の菌床栽培とは?

一般的に菌床栽培は、おがくずと、栄養剤等の添加物を加え、水を混ぜて固め滅菌後、椎茸菌を植え付け4〜5カ月程度で、シイタケを発生させます。
主に、生椎茸として販売されています。
豊富な栄養剤と空調管理された設備によって、安定して大量に生産しやすく、労働も軽減出来る利点があるため、現在流通しているシイタケの9割以上は菌床栽培と言われる方法で生産されています。

原木栽培と菌床栽培との決定的なアミノ酸量の違い

食物繊維表 アミノ酸量比較

アミノ酸量の違いを数字で比較出来ます。

(表1)は、原木栽培と菌床栽培シイタケの食物繊維の含有量とキチン(生体中でタンパク質と結びつき重要な役割を果たしています) 量を示します。
原木栽培椎茸が菌床栽培シイタケより多い結果を得ています
(表2)は、各種アミノ酸のうち美味しさに関係ある色々なアミノ酸のうち原木栽培椎茸と菌床栽培シイタケの間で差異の見られたものを示しました。
数値は水分を0として計算した無水物100g当たりの測定値をmg単位で示しました。表のように原木栽培シイタケは遊離アミノ酸をγ−アミノ酪酸を除き有意に多く含んでいます。

国産と中国産の違いは?

現在、国内で流通している乾しいたけのうち、国産は35%にしかすぎません。 それでは、国産と中国産はどのような違いがあるのでしょうか。
国産の原木乾しいたけは、すべて豊かな自然の中で育てられた原木栽培です。
一方、中国産は、ほとんどが菌床栽培されたものです。培地となる菌床も、木のオガクズだけでは無く、草や添加物等も使われています。これらから出てくるキノコは、果たして「木の子」と呼べるものなのでしょうか。。。
従って、乾しいたけを水戻ししたときの膨張率も大きな違いがあり、調理した際には、原木栽培ものの方が、
ふっくらと仕上げることができますし、栄養面でも、大きな違いがあります。

◆国産原木乾しいたけの栽培方法◆
1.コナラの樹木を秋、紅葉の頃に伐採します。
2.葉をつけたまましばらく乾燥させてから、1メートルぐらいの長さに切ります。(これを原木と言います。)
3.春になると、この原木にしいたけ菌を植菌し、森林内に伏せ込みます。
4.しいたけ菌は木漏れ日を受けながら、1年半から2年もの長い年月をかけて、木にしっかりまわります。(これをほだ木といいます。)
5.このほだ木から春と秋にしいたけを収穫します。(春に採れるしいたけを「春子」、秋に採れるしいたけを「秋子」といいます。) 
6.収穫後すぐに乾燥させると、風味豊かな美味しさを味わえます。

原木選定トラック積み込み

「安全安心美味しい」当園が原木栽培にこだわる理由です

菌床栽培とはおがくずや綿がらに小麦のぬかや、とうもろこしの芯の粉砕物、米ぬかなどを混ぜ固めたものに、菌を植えて栽培する方法です。 この菌床には栄養剤や防腐剤などが添加される場合もあります。
しかし菌床栽培は人工栄養剤などにより効率よく、且つ短期的な栽培を可能にしてきましたが、それによってシイタケ本来の持つ「プリプリとした食感」や「森の風味」は失われてしまったのです。

その逆に原木栽培は、ナラやクヌギなどの硬い木をゆっくりとした時間のもと自然の力によって分解させ、ニョキニョッキと椎茸を発生させているので、肉質が適度に硬く口に入れた時のプリップリ風味、また後味は甘味さえ感じさせるのです。
しかし、原木栽培は気候の影響をかなり受けることや、椎茸が木の皮を突き破って出てくるときに起こる変形など、安定した生産がむずかしいというのも事実です。

それでも本物を追求し、あなたに「おいしいっ!」て喜ばれるもの。安心して食べて頂けるもの。
食べてみて美味しいという笑顔をお届けする為にも、作るべきものをつくっていきます。

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